13.術後六日−入院八日目(4月4日)

 

いつもどおり朝食後にトイレに。
それほど苦労せずに排便を済まし、ウォシュレットを掛けたところ、猛烈に 痛い。(痛い度:50)
痛いというよりも、しみる、という感じ。特に、痔ろうと反対側、つまり肛門 の右側と、前の方がしみる。なぜ今になって。

と、入院時に渡された「入院のてびき」を読むと、その答えらしきものが、 「術後2日めから術後4日目」のところに書かれていた。
「肛門は、一時的に麻痺しますので、感覚が鈍ります。」
つまり、術後から昨日あたりまでは、肛門が一時的に麻痺し、感覚が鈍っていた ということ。傷が良くなってきて、感覚が戻って来たので、水が傷にしみる。と 言うわけか。・・・全く次から次へと新たな痛みがやってくるなぁ。

入浴時も、いつも座れていた洗い場の椅子に痛くて座れない。湯船も少ししみる。

こりゃ、排便時の痛みは治まってきたのに、参った。

いつものとおり午後二時過ぎ、今日は嫁さんが一人で見舞いに来た。子供は 家でじぃちゃんに見てもらっている。子供がいないと、病室でゆっくり喋る ことができる反面、いなけりゃいないで少し寂しい気もする。

夕方の診察。
肛門が物凄くしみることを訴えた。
「右側が物凄くしみます。」
「この辺?」
と先生が風?を送る機械で患部を刺激する。
「そうです、そこ、いててて。」
「あ、ごめん。でも、面白いね。一番、傷が軽いところが痛いって。」
一番、傷の軽いところが痛い?・・・この一言で、俺はあることに気づいた。 肛門一時的に麻痺->痛む。ってことは、一番傷の軽いところから痛くなって 今後、どんどん、傷の深いところの麻痺が解消し、痛くなってくるんじゃないか?
・・・ありがたくない事に、この読みは当たっていた。
先生が、
「気休めだけど、軟膏、塗ってみる?」
と言って、試しに小さな注入軟膏を出してくれた。
「それ、試しに今日塗ってみて、効くようだったら明日大きいの出します。 それ、注入しないで、指で塗ってね。あと、中のほうには塗らないように。」
「はい。」
「あと、退院いつにする?」
えっ?それって、俺が決めるの?
「調子良かったら7日か、8日くらいに予定しておこうか。」
「あ、はい。」

デイルームで待っていた嫁さんに、7日か8日退院かも、と告げる。診察の結果を 効いて、嫁さんは帰っていった。

その後の排便時、ウォシュレットを最弱にして、短時間洗い、速攻でトイレットペーパー を肛門にあて、少し唸る。そして、軟膏を塗ってみた。本当に、気休めのようだ。 でも、ないよりあったほうがいいな。

就寝前は、薬が効いていて、殆ど痛みはなかった。