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歌と語り:高山千代美 ピアノ:山下やよい レコーディング: 日本マーキュリーレコード |
私が物心ついたとき 母はいつもミシンを踏んでいました
カタカタ カタカタ その心地よい音を聞きながら
私はその傍らで いつの間にか 針と糸を持ち
人形の服を縫って遊んでいました
ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
ゆりかごの上に びわの実が揺れるよ
ねんねこ ねんねこねんねこよ
私が幼稚園の時 母は長い間 入院しました
母は病室の窓から 見舞いに行った私たちの
帰る姿を見ては
やがて母は元気になり 我が家に明るい笑い声が戻ってきましたいつも人がいっぱい集まる家でした
どんなに疲れていても いやな顔をしない母でした
そんなに不思議そうに なにを考えてるの
ねえママ どんなことでも 笑顔で見ててくださる
ママほど 素敵な人に いつかなれるのかしら
ねえママ どんなことでも 笑顔で見ててくださる
ママほど 素敵な人に いつかなれるのかしら
お前の黒い目に 溢れてるその涙
悲しい時はそっと ママに話してごらん
ねえママ どうか教えて 小さな私の胸に
大きく広がる夢を どうしたらいいのかしら
ねえママ どうか教えて 小さな私の胸に
大きく広がる夢を どうしたらいいのかしら
私が大学を受験するとき 母は言いました
人生にはやり直せないこともあるのよ
受験はやり直せるんだから 後悔しないように頑張りなさいと
私たちにとって 今世紀最大の 親子喧嘩をしましたね
でも最後には、自分の道を生きるようにと励まして下さいました
しかられて しかられて あの子は町までお遣いに
この子は 坊やを ねんねしな
夕べ 寂しい むらはずれ コンとキツネが鳴きゃせぬか
二人のお里はあの山を 越えてあなたの花の村
ほんに花見はいつのこと
そして遠くへ嫁いだ今 私も3人の息子を持ち
「お母さん」と呼ばれるようになって
あのころの母の気持ちがわかる年になりました
そして飴玉やお菓子まで 「こんなものまで送ったの?」と
いいながら それを楽しみに待っている私
「子どもたちに感謝しているよ」 と
いいえ、感謝しなくてはいけないのは 私の方です
お母さんの子どもで 本当に良かった
いつもいつもありがとう
お父さんと一緒に長生きしてくださいね
そして、少しは親孝行させて下さい
ああそうだよ アカシアの花が咲いてる
あの丘はいつか見た丘
ああそうだよ ほうら白い時計台だよ
この道はいつか来たみち
ああそうだよ お母様と馬車で行ったよ