
−入院−
いよいよ入院当日。10時半までに病院に来るよう指示を受けていて、嫁さんと車で病院
に着いたのが10時15分頃。ロビーで病棟担当の看護婦を待つ。10時半過ぎ
看護婦に連れられ二階の入院病棟へ。今日、入院するのは、俺を含めて3人。一人は
二人部屋へ、俺ともう一人の人が4人部屋。この人は、俺と同じ日に手術をしたことから
その後、病状などを話しあったり、結構仲良く(?)させてもらった。ここでは以後、戦友さん
と呼ぶことにする。
俺のベッドは窓際。隣は60過ぎくらいのじぃさん。向かいは若いにぃちゃん。斜め
向かいが戦友さん。戦友さんは、30歳半ばくらいかなぁ。みんなカーテンをしっかり
閉めているので、プライバシーは結構保てる感じ。
−オリエンテーション−
まず、看護婦さんに、戦友さんと一緒に入院のオリエンテーションを聞く。
消灯は21時、以降はアームライトの間接照明で。朝7時に検温。風呂は9時から
15時まで。明日手術すると、術後二日目まで入浴できないので、今日は必ずお風呂に
入っておくこと。面会時間は14時から20時まで。手術の日は家族は朝から来ても
良い。食事は8時、12時、18時。今日は大腸の内視鏡検査があるので昼食は
出ない。というか、夕べ20時から水分しか摂っていない。水分はいくら摂っても良い。
ただし、牛乳やコーヒーなどの色の着いた飲み物はだめ。お茶やアップルジュースは
良いらしい。
ってことで、手渡されたのが、例の2リットル下剤。今から2時間掛けてこれを飲めと。
便が完全に液体になって色が黄色くらいになったら、看護婦さんを呼び便のチェック
をすることになる。
−検査準備−
ベッドに戻り、ここで、嫁さんには帰ってもらった。今から2時間掛けて下剤を飲まなければ
いけない。10年ほど前に飲んだ時は、そのビニール臭さで辟易したが、今はどうか?
ごくごく。・・・相変わらず不味いが、10年前と比べるとましな気がする。それとも
不味いと分かっていたのでそう感じるだけか?結構ハイピッチで飲み続け、1時間もたた
ないうちに半分ほど飲んでしまった。まだ便意は来ない。12時ちょい前、他の患者の
食事が運ばれて来た。ちくしょー、こっちは夕べの8時から何も食ってないで、くそまず
下剤飲んでるのに、羨ましいー。と、思ったら、便意が来た。トイレへ。・・・そこから
は、惰性で下剤飲む。->トイレ行き。というのを何度か繰り返した。下剤を全部飲み干した
後のトイレで看護婦さんを呼んだところ、OKが出た。さぁ、検査か、と思いきや、
「じゃ、検査は夕方になりますので、呼ばれるまでにお風呂入っておいてください。」
・・・夕方かよ。
−風呂−
じゃぁ、言う通り風呂にでも入るか。風呂は3つある。入浴可の札が
ドアに掛かっている風呂に入り、出るとナースコールで風呂出たよーと継げる。そーすると
ヘルパーさんが風呂掃除して、入浴可の札を掛ける、というシステムになっている。
−暇つぶし−
風呂から出たが、まだ午後早い時間。俺は暇つぶしの為に、以下のものを持ち込んでいた。
・20GbyteのMP3プレーヤ。
・入院対策でおとつい買ってもらったばかりのPSP。
・Grateful Deadの12枚組み第二段BOX CDの日本語ブックレット。
・スティーブン・キングの小説。
デッドを聞きながら、ブックレットを読み、検査を待った。
−検査−
夕方16時頃やっと呼ばれて、1階へ。戦友さんと一緒だった。まず、レントゲン。
その次に、内視鏡検査。さすが個人病院だけあって、ここの先生、一人でレントゲン
技師、内視鏡検査技師をやる。ってことは明日は麻酔技師もか。
今回の内視鏡検査は結構つらかった。内視鏡を肛門から入れて、ガスで腸を膨らませながら
大腸の終わり(っていうか始まり、小腸との接続部分)までカメラを入れ、それを引き出し
ながら、モニターで腸内を監査する、というもの。診察ポーズから肛門へカメラを挿入。
ガスで腸を膨らませると、おなかの痛みがあり、またカメラがおなか左側のS字結腸を
通る時に、かなり痛い。(痛い度:50)壁にカラーモニタがあり、そこに自分の腸の
中が写っている。それを見ながら先生が解説をしてくれる。
「ここが小腸の入り口ね。これが虫垂。」自分の腹の中を見る機会ってのはめったに
ないけど、それほど面白いものでもない。最後肛門の出口で、「これがイボね。」と
先生が見せてくれた。無事検査終了。ポリープ等は見つからず、異常なし。
−夕食−
夕方6時に、夕食が出た。おもゆ少々、オレンジジュース、お茶。これだけ。
ごくごくごくと、2分も掛からず食事終了。検査のときに腸に入れたガスが
出きってないので、お腹も不愉快。
−消灯−
消灯前に看護婦さんが明日の手術の順番を告げてくれた。俺は三人中の三番目。
多分、午後の1時か2時くらい。なので、本来なら今晩12時以降は水分も摂っては
いけないのだが、明日の朝8時まで水分を摂って良いことになった。
どうせなら早くやって欲しい。腹へって元気出ない。なので、10時くらいには
寝た。こうして、入院1日目が終了した。
