「・ 第六回 \1,145の幸福」でも紹介した
横浜高島屋の地下にある「銀座ライオン」に、先週の土曜日、家族四人で
行きました。そこで、とんでもない事件が発生。
今回はその時の話をしたいと思います。
休日用事があり、家族全員で横浜に。一通り用事を済ませた後、おやつがてら
にライオンに入りました。言うまでも無く、俺の目当ては真昼間から飲むビール。
なんだか「復刻!昔の大ジョッキ、1リットルビール!」とかやってて、俺はそれ。
後、嫁さんはジンジャーエール、上の娘はオレンジジュース、下の娘はソフトクリーム
、食べ物にガーリックステーキチャーハンを注文。
しばらく、家族で歓談しながら待っていると、俺の1リットルビールと、上の娘の
オレンジジュースが運ばれて来ました。
ウェイターが、俺の前にビールを置いた直後、トレイの上でオレンジジュースを
倒し、そのままテーブルの上に落としてしまいました。
それがまた見事に、上の娘にもろ掛かりしました。
「うわっ!」
と慌てて四人とも立ち上がったのですが、見ると娘は上のシャツから、下の白いスカートまで
びしょ濡れの状態でまっ黄色。隣に座っていた俺もシャツの左腕に少々、それとGパンの
左太もものあたりがかなり濡れていました。
ウェイターは「済みません。」とか言いながら、テーブルを拭いています。
そこに嫁さんが、
「そんなとこはいいから、拭くもの持ってきてください!」
と言い、俺はしばし呆然とした後、ふつふつと怒りが湧き上がり、
「済みませんではすまんやろ!どないすんのじゃ、これ!」
と怒鳴り気味。本来の大阪弁が丸出し状態でまるでやくざ。
支配人が飛んで来て、
「どうも申し訳ありません。」
と謝るも、こっちの怒りは収まらず、嫁さんが、
「これじゃ、電車も乗れないです。着替えも無いし。」
俺「早よ、拭くもん、持ってこいや!」
ふと、左腕を触ると、ジュースのせいで手がべたべたして来た。
「手ぇ、べたべたするわ!どっか、水道ないんか?」
支配人「あ、こちらに御座います。」
と店の洗面所に案内。
そこで俺は左腕を洗うも、娘は上下オレンジジュース付けの状態。
支配人が、「宜しければ上でお着替えを用意しますので、ご一緒ください。」
と言い、とにかく、娘は着替えないわけには行かないので、上の高島屋に
行くことになった。
まず、子供服売り場で、下着のパンツとシャツ、それから、なんだかっていう
子供ブランドの店で、Tシャツとパーカーとスカートを購入。支払いはすべて
ライオンの支配人。娘は試着室ですべて着替え終了。濡れた服は支配人が
「こちらでクリーニングいたしますので。」
と言い受け取った。
次に俺の番。紳士服売り場でジーンズの売っているコーナーを教えてもらい、
リーバイスのGパンとシャツを購入。支払いはすべてライオンの支配人。
俺も試着室で着替え、もと着ていた服は支配人へ。
その間も支配人は
「どうも申し訳ありません。ご家族ご歓談の貴重な時間をこのような事で
潰してしまって。」
と平謝り。
総額は4万円を超えていた。
そして、やっとライオンに戻り、注文したものを飲み食いした。
さすがに、これだけしてもらうと、俺の怒りも収まり、
「この飲み食いの支払いも、もしかすると、タダ?」
と思いながら、嫁さんに、
「もし、お支払いは結構です、って言われても、ちゃんと払う、って言おうね。」
と言い、そして、追加注文。
エビスの中ジョッキと、明太子スパゲッティ。
飲み物も、食い物も、文句無く、美味しい。
お勘定をしようとレジに行くと、想像通り、
「今日のところは結構です。」と支配人。
「いや、うちで注文したものはちゃんと払う。」
と言いましたが、
「いやいや、貴重なお時間を台無しにしてしまって、本日のところは
本当に結構です。」
と返され、結局、飲み食いもタダ。
俺は酔っ払っていたのもあり、支配人の肩をたたきながら
「さっきは、つい、怒って悪かったです。ここまで、してもらったら、
返って申し訳ないくらいです。また、来ます。・・・あと、ジュースこぼした
店員さんを、きつく怒らないで下さいね。」
と言い、店を後にしました。
本当に、自分が、やくざか、悪質なクレーマーにでもなった気分でした。
さらに!昨日、支配人が菓子折り持参で、クリーニングの済んだ服一式を
なんと、うちの自宅まで、届けに来ました。
顧客満足度をあげるには、客からクレームを付けられた時がチャンスだと
言われています。そのときの対応により、顧客満足度をあげることができると。
いやぁ、銀座ライオン、完璧です。参りました。
俺は、この先、この店を贔屓にします。
|